グッジョブ!なオカン列伝①
たかです
私が担当したすばらしい愛すべきオカンの皆様をご紹介します。
グッジョブ!なオカン列伝①
小6男子T君。趣味=野球(熱烈Gファン)。成績=中の上。競争率10倍を超す最近流行りの公立中高一貫校志望。時期=小6の10月
10月のある日、T君のオカンから突然の電話「塾を辞めさそうと思うんです。」
「えええ!!ホンマですか?」「はい・・・。」(心の中で「なんでこの時期に・・・?」)
・・・2週間後
T君本人から電話「たか先生、相談したいことがあります。」
翌日T君は1人で塾にやってきた。
「久しぶり!元気にしてるかい?」
「はい・・・。」
「元気ないやんか。相談があるんだって?」
「はい・・・。実は・・・・。」
「いいから言ってスッキリしよう。」
「はい・・・。塾をやめた日は『明日から自由に過ごせる!』と思ってうれしくてたまらなかったんです。でも、実際に友達と思いっきり遊んでみたけど、どうも楽しくない。心から楽しめないんです。」
「そうか。。。それは、なんでやと思う?」
「塾のことが気になって仕方がなかったんです。O君は今頃勉強しよるかな?とか遊んでても塾の友達の顔が浮かんできて・・・。」
「そうか。。。で、T君はどうしたいの?」
「塾に戻りたいです!もう1回みんなと一緒に勉強がしたいです!」
「わかった。じゃあお母さんには先生から話をしておくから、明日から来なさい。」
「ありがとうございます!!」
その後、T君はみちがえるように勉強して、見事合格を勝ち取りました。
後日、保護者懇談のときに、T君のオカンから聞いた話。
「電話をしたときは、息子のすべてが中途半端に見えて、腹が立って仕方がなかった。でも口に出すとケンカになるのは分かってるので言うわけにいかず、ずっと我慢していました。この状況を変えるには一度リセットするしかないと思ったんです。」
いやあ、この決断。文字にすると簡単ですが、なかなかできることではありません。
T君オカンの大きな愛と海のような心の広さを見せていただきました。