文章を書く ①主語と述語
みゆです。
今日から国語の文章シリーズを始めます。
とドヤって書きましたが、私は全く国語が出来ません。
なのでこれから書く文章シリーズは、「基礎の基礎をもっと噛み砕いたもの」となるので、国語が良く出来る方や、文章を書くことが好きな方にはあまり意味のないものかもしれません。
ただ、国語の苦手な人の思考は理解できるので、「国語の苦手な人がどういう思考をしているのか」また「どのようにすれば解決できるのか」という対応策を考えます。
さて、このシリーズを始めたきっかけは、3年後に来るセンター試験の対策の一貫となればよいかと考えたからです。新しい試験では記述力・要約力が必要となるこで、「書く」学習をしておいて損はないはずです。せっかく答えらしきものを書けていても「伝わらねば意味がありません」ので…。
今回の「文章を書く」シリーズは主に「文章力の基本の基本」を用いて解説をします。
第一回 主語と述語
私は、メールをする時によく「主語が抜けている」と言われます。
理由は、日本語は主語や目的語を省略することができますが、述語は原則として省略できないからです。
実際に問題を解いて確認してみましょう。
事例①
「この問題点を解決するために、過去の事例や改善策を練り直す必要があります」
この文章の中で訂正した方が良いと思う部分がどこにあるか分かりますか?
■Answer■
主語と述語に注目した場合、過去の事例や改善策を練り直すの部分がおかしいのです。
「過去の事例」と「改善策」はandで繋がっておりこの部分が「名詞」、「練り直す」が「動詞」となりますが
①過去の事例→×練り直す→○調べる、○参考にする
②改善策→○練り直す
という風に「過去の事例」という「名詞」にふさわしい「動詞」をもってくればOKなわけです。
「この問題点を解決するために、過去の事例を参考にし、改善策を練り直す必要があります」と書くとすっきりしませんか?
対応策としては「and」 で繋いだ単語の述語を一つ一つチェックする作業を入れるだけでこの間違いは減るはずです。
事例②
植物を育てるためには、水遣り、肥料、害虫、過剰な日光から人間が手を加え、守ってやらねばならない。
この文章だけ読むとおかしい文章だと私でも気がつきますが
「植物を育てるために必要なことを30字以内で書け」という問題になると
私のような国語の出来ない人は「①並列にできる所はとりあえずまとめる」「②述語は本文内に書かれている言葉を最後に持ってくる」という思考に走ります。
そのような思考回路で文章を書くとこのような例文が出来上がるのです。
■Answer■
①水遣り、肥料は人間が手を加えるもの
②害虫、過剰な日光から植物を守る
ことが必要なので
植物を育てるためには、水遣り、肥料と人間が手を加えたり、害虫や過剰な日光から守ったりする必要がある。
こちらも並列となっている名詞を主語とし、熟語との繋がりを一つ一つチェックすれば間違いには気がつきそうです。
また、並列なので「~たり」はくり返し使うのを忘れないようにしましょう。
■練習■
①この研究報告書を提出するにあたり、実験結果と考察を再検討する必要がある。
②明日の会議の資料を作成するために、打ち合わせと問題点を洗いなおす必要がある。
■Answer■
①この研究報告書を提出するにあたり、実験結果を参照に考察を再検討する必要がある。→実験結果は変えようがないものなので再検討はできません
②明日の会議の資料を作成するために、打ち合わせをして問題点を洗いなおす必要がある。→打ち合わせを洗いなおすことはできません
こちらは「国語」の問題ですが、「英語」で紐解いてみましょう。
ポイントは「対比」です。
いずれの文もA:BとC:Dという2組の対比を(A+B):Dのようにひとくくりにしてしまっているところが問題なわけです。A:BとC:Dという2組の対比を明確にすることを意識すれば改善できます。
英語にも似たような例があります。
The population of tokyo is much larger than that of Osaka.
比較の文法問題(誤文訂正)でよく出題される例文ですが
これも東京:人口と大阪:人口の対比になっているのですが、人口がかぶっているので
ついつい省略してしまうわけです。
どちらも意識すれば改善できます!