教育業界で仕事してきた夫婦のブログ
みゆ=理系 たか=文系
現場で感じたこと、常日頃考えていることを、
受験を目指す人とその保護者の方に向けて綴っていきます。

春秋要約 2017.8.29

春秋要約ルール=40字1文、みゆとたかがそれぞれの要約を掲示する。判断は読者!

 【元の記事】


 その桐(きり)の小箱は、家でいちばん大切なものをしまうタンスに収められていた。子どもたちが生まれたときのへその緒である。なにかの折に、母親がめいめいの箱のふたを開けて見せてくれたことがある。脱脂綿にくるまれたそれは茶色に干からび、不思議な匂いがした。

▼同じような思い出を持つ方はたくさんいるに違いない。へその緒を大切に取っておく風習はきわめて日本的だという。親子のきずなや、生命力の象徴なのだろう。習わしは根強く残り、今風の入れ物も登場している。そんな親心にも通じていようか、わが子の臍帯血(さいたいけつ)を民間バンクに預けて将来の備えにする親は少なくない。

▼白血病治療に使われ、再生医療の新たな可能性を秘めるのが臍帯血だ。患者らに提供する血液の受け入れや冷凍保存は公的バンクが担っている。かたや民間バンクはあくまで本人や家族のための存在だが、預けたはずの臍帯血が業者の手に渡り、若返りなどの「治療」に使われる事件が起きた。逮捕者には医師も含まれる。

▼1回の費用は300万円以上。少量の臍帯血がカネのなる木に化けたわけだ。しかし高額なのをいとわぬ需要もまた、ずいぶんあったという。ため息が出る話だが、こういう問題を放っておくときちんとした再生医療への信頼を損ねてしまう。そしてなにより、へその緒に宿る人間の尊厳をないがしろにするばかりである。

(出典:日本経済新聞「春秋」2017.8.29)

 

【みゆの要約】

臍帯血を適正に活用する事は、再生医療への信頼の向上、個人の尊厳の確保に繋がる。

※要約のポイント または 思考の足跡(=推敲の変化)

個人の思い入れの深い臍帯血が悪用→再生医療の信頼を損ねる→個人の尊厳をないがしろにする、の流れを要約に組み込んだ。

※たかのツッコミ( 国語教師的見解)

 うまい!文句なし!!

【たかの要約】

カネのための臍帯血利用の横行を野放しにせず再生医療への信頼と人間の尊厳を守ろう。(40字) 

※要約のポイント または 思考の足跡(=推敲の変化) 

 ①臍帯血利用による再生医療への信頼と人間の尊厳を守っていくべきだ。(32字)

②金儲け目的の臍帯血利用の横行を防ぎ再生医療への信頼と人間の尊厳を守るべきだ。(38字)

③カネのための臍帯血利用の横行を野放しにせず再生医療への信頼と人間の尊厳を守ろう。(40字)

キーワード2つ「再生医療への信頼」「人間の尊厳」と「悪い臍帯血利用」のイメージをどうつなぐか、に注力した。

悪いイメージを出すため「横行」「野放し」という2語を入れた。いったん②でおわりにしようか迷ったが、結局③にした。

※あとからみゆのを見て、「悪用」が出てこなかったことにショック。悪いイメージをこねくりまわすより、ストレートに「悪用」の方が良いかもれない。