教育業界で仕事してきた夫婦のブログ
みゆ=理系 たか=文系
現場で感じたこと、常日頃考えていることを、
受験を目指す人とその保護者の方に向けて綴っていきます。

数学ができない人へ

みゆです。
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どの学年でも相談で最も多いのが

数学が出来ません、というものです。

 

1.数学を解いていないから出来ない

2.数学を解きまくってるのに出来ない

 

この2パターンになりますが、先日保護者懇談で

「何度も同じ事を教えているし、計算もさせているのに全く出来ないんです、馬鹿なんです」

と小学生のお子様に対しての相談を受けました。たしかにその生徒は真面目で算数の勉強時間も十分に確保しています。

 

さて、その子の問題点を見出そうと思い、計算演習を宿題に出したのですが、途中式がおかしいのです。


例えば、{ \displaystyle

 \frac{1}{6}÷1\frac{2}{3}

} という計算問題は、数学が苦手な方であれば→学校で習うやり方だと

{ \displaystyle

 \frac{1}{6}÷\frac{5}{3}

} (帯分数を仮分数に直し)

{ \displaystyle

 \frac{1}{6}×\frac{3}{5}

} (わり算を逆数のかけ算に直し、6と3を約分して)

{ \displaystyle

 \frac{2}{5}

} と答えを出すと思うでしょう?



 

それがその生徒の途中式は

{ \displaystyle

 \frac{1}{6}  \frac{3}{5}

}


だけしか書かれていません。

頭の中で帯分数から仮分数に直し、さらに÷を×にしてしまっています。→数学が苦手であるにもかかわらず頭の中で計算をやってしまいます。

全て正解できていればいいのですが、もちろんミスがたくさん見つかります。
「ミスで点数があがらない!」「ここさえ計算が合っていれば…」という生徒の方が、途中式が著しく少なかったり、変にややこしく計算をして正解しないケースが多い。
小学生算数(特に計算問題)を舐めてかかると必ずどこかで数学の点数が伸びない病にかかりますのでご注意を!


そのほかのケースでは、何でも筆算でやろうとする子がいます。(中学生の女子に多い)
例えば、100-84のような計算も筆算でやってしまうケース。
小学生のとき、暗算が苦手で親や先生から「筆算できちんとやりなさい」と言われ続けて、それがしみついてしまった
というのが多いのではないかと思います。
このケースでは間違いなく、中3の√(平方根)でつまずきます。5√2=√50 のような計算がパッとできないのです。
中3では√(平方根)でつまずくと、そこから後に大きな影響が出ます。二次方程式も二次関数も三平方の定理もすべてが
「なんとなく」でしか理解できなくなるからです。

小学生の間に、
①九九を延長して、10×10から15×15までは暗記しておく
②分数と小数の換算も暗記しておく

たとえば、  { \displaystyle\frac{1}{2}=0.5}、 { \displaystyle\frac{1}{4}=0.25}、 { \displaystyle\frac{1}{8}=0.125} をもとにして

 { \displaystyle\frac{3}{4}=\frac{1}{2}+\frac{1}{4}=0.75} の計算や { \displaystyle\frac{5}{8}=\frac{1}{2}+\frac{1}{8}=0.625} ができるようにしておく

だけでも、ずいぶん違ってきます。特に女子! ガンバレ!!

こちらのブログに詳しい大学情報書いています
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