珠玉の言葉 国語試験の問題文より⑨ 伊集院静「なぎさホテル」
たかです
今日は再び伊集院静「なぎさホテル」から ※あらすじ等、ネタばれ注意です! なお、本日は試験問題の問題文からではなく、たかが最近読んだ本ということで・・・。
◆あらすじ◆
伊集院静が作家として有名になる前に約8年間暮らした「逗子なぎさホテル」
ホテル代を払えない伊集院を温かく迎え入れてくれたI支配人。
故夏目雅子を含むいろんな人との思い出。筆者の自伝的小説。
◆場面◆
小説に対する筆者の考えを、処女作「三年坂」の思い出とともに語る場面
◆珠玉の言葉◆
ただ私は一冊の、一行の言葉が、人間に何かを与え、時によっては、その人を救済することがあると信じている。音楽の中にある力にも、舞踊にも、絵画にも、彫刻にも、戯作にも、一見世の中に直接的に必要とは思えない分野にも、人間にとって欠かせないものが存在するから、こうして長く人類は、それらを手離さないと思っている。
まさに「珠玉の言葉」です。
一冊の本の中のせりふや文章に感銘を覚えたり涙を流したり。そういうことは直接的には何かが起こったりはしないけれど、自分の心の中を少しだけ豊かにしてもらったような気がします。