教育業界で仕事してきた夫婦のブログ
みゆ=理系 たか=文系
現場で感じたこと、常日頃考えていることを、
受験を目指す人とその保護者の方に向けて綴っていきます。

新人を育てる

たかです

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この時期は新しい生徒との出会いとともに新しい先生との出会いもあります。

常勤、非常勤の新しい先生が入ってくるからです。

初期研修を終えた新人の先生が現場に配属されてきたら、われわれ「先輩」がいろいろと指導にあたることになります。

新卒のフレッシュマンあり、バイトの大学生あり、他塾からの転職組あり、一匹狼のベテラン社会人講師あり、と様々です。

未経験の人たちには共通の「壁」があって、まずはそれを直すところからのスタートです。

1.チョークで文字を書く

文字の大きさ、見やすさ、書くスピード、色使い等ありますが、やはり新人とベテランの一番の差は「書くスピード」です。鉛筆と同じ持ち方をしていると、まずスピードは出ません。親指と人差し指ではさむようにして持つのがコツです。

2.目線

新人の先生に「模擬授業」のロープレをやってもらうと、ほぼ全員がテキスト(あるいは予習してきたカンペ)や黒板に向かって授業をしてしまいます。もちろん新人ですから、きちんと予習をして板書計画も作って、(おそらく自宅でシュミレーションも何度かやって)来ています。自分が準備してきたことを忠実に再現することに精一杯になって、肝心のお客様(=生徒)に目が行かないのです。

 3.コミュニケーション

ロープレが終わると、いよいよ実戦投入(=生徒がいる状態での授業)となるわけですが、まず最初は「ワンポイント解説」と言って、授業の中のある「1問だけ」の解説をやってもらいます。例えば、たかの授業の中で「じゃあ、この問題は○○先生に解説をやってもらいます」と言ってバトンタッチをします。たった1問だけ(時間にして5~6分)とはいえ、初対面の生徒を相手にやるわけですから、結構緊張してガチガチになる先生もいます。そうなると見ている方もつらくなってくるわけですが、そこは後からたかがフォローを入れます。一方的に解説をするだけでなく、やはり生徒とコミュニケーションを取りながらクラス全体に「わかった感」を演出していかなくてはいけません。

 

上記のことを何度も繰り返してようやくデビューとなるわけです。最初は夏期講習などの季節授業から。で、われわれ「先輩」のOKが出たら、通年の授業を担当します。最初は入口学年から担当して数年経験を積んで、受験学年を受け持つことになります。受験学年は教科的な指導力だけでなく、受験情報や保護者対応、時には受験ターゲット学校対応も必要になる場合もあります。

そうやって経験を積んでその塾の「核」となっていくわけです。